床から手を伸ばしてみても届かない。
試しにベッドに上がって手を伸ばしてみると、辛うじて指先が届いた。
久遠さんはあたしよりも10センチほど背が高かったから、余裕で届いただろう。
しかし、あたしの行動を見ていた弥生が首をかしげて近づいてきた。
「それ、ロープを結べる?」
「あたしは厳しいけど、久遠さんなら結べると思うよ」
「でも、その後首を通すんだよね? ぶら下がった時窓や壁にぶつかりそうだけど」
「確かに、それはあるかもしれないね」
ベッドからぶら下がった反動はありそうだった。
「それにそこからだと窓枠に手が届くよね」
カーテンレールで首を吊るのだから窓枠が近いのは当然だ。
なにを言っているのかと思ったが、次の瞬間ハッと目を見開いた。
そうだ、久遠さんは指に血がついていた。
それは死ぬのが怖くなってロープを掴んだせいだと解釈した。
でも、そんなことする必要はないんだ。
窓枠に手をかければ助かるのだから。
試しにベッドに上がって手を伸ばしてみると、辛うじて指先が届いた。
久遠さんはあたしよりも10センチほど背が高かったから、余裕で届いただろう。
しかし、あたしの行動を見ていた弥生が首をかしげて近づいてきた。
「それ、ロープを結べる?」
「あたしは厳しいけど、久遠さんなら結べると思うよ」
「でも、その後首を通すんだよね? ぶら下がった時窓や壁にぶつかりそうだけど」
「確かに、それはあるかもしれないね」
ベッドからぶら下がった反動はありそうだった。
「それにそこからだと窓枠に手が届くよね」
カーテンレールで首を吊るのだから窓枠が近いのは当然だ。
なにを言っているのかと思ったが、次の瞬間ハッと目を見開いた。
そうだ、久遠さんは指に血がついていた。
それは死ぬのが怖くなってロープを掴んだせいだと解釈した。
でも、そんなことする必要はないんだ。
窓枠に手をかければ助かるのだから。