明日のスキーの準備をしたあたしと弥生はダブルベッドに横になった。


「雪、まだやまないね」


常夜灯の明かりで照らし出される窓の外を見てあたしは呟く。


元々人の行き気のない場所だし、雪が音を吸収しているし、とても静かな夜だった。


さっきまで聞こえてきていた部屋の出入りの音も、今はパタリと止んでいる。


「本当にスキーできるのなか」


弥生は不安そうな声で言う。


スキー場にとって雪が降るのはありがたいことだが、あまり多いとスキー場まで行くことができなくなってしまう。


「明日には止んでるんじゃないかな」


あたしは返事をしながらあくびをする。


ここまで長旅だったから、いつもより早く眠くなってしまった。


「そうだといいね。おやすみ」


弥生の声を聞きながら、あたしは眠りについたのだった。