「大丈夫だよ。煌君がちゃんと話せば、皆分かってくれるよ!
友達とか、煌君怖いけどカッコいいと褒めてたんだよ」
「それ褒めてるのか……?」
えっ?と意味が分からずにきょとんとするが。
クラスの皆は、煌君の事を誤解しているだけ。
ちゃんと話せば分かってくれるはずだ!
煌君は、本当は優しくて面倒みのいい人だって
私は「もちろん」とニコニコしながら答えた。
煌君は、呆れていたが一緒に食べようと何度も誘い、やっと承諾してくれた。
これで、より遠足が楽しみになった……。
しかし、その遠足に魔の手が潜んでいたことは、この時の私は、知らなかった……。
そして待ち待った遠足の日を迎えた。
天気も良くて絶好の遠足日和だ。
私は、リュックに忘れ物がないかチェックする。
この日のために可愛いリュックを買ってもらった。
お菓子も準備万端。後は、お弁当と水筒だけだ。
私は、部屋から出るとキッチンの方に向かった。
するとルイが朝食を作っている最中だった。
「ルイ、おはよ~お弁当は?」
「あ、おはようございます。
お弁当なら出来てますよ……ほら」
ルイは、そう言うと出来たばかりのお弁当を見せてくれた。
私は、ワクワクしながらお弁当を覗き込む。
うーん、これは……。
「これは、宇宙人?」
「……妖精ですよ。これが羽根で……こっちが」
1つ1つ教えてくれるが、どう見ても宇宙人だ。
顔が曲がっているし、目が飛び出ている。
手らしきモノが、変な方向にあったりして謎の物体だ!
「何だそれ?宇宙人か?」
するとシンが、あくびをしながら、こちらに来て顔を出してきた。
私と同じ発言をしてきた。
そうしたら、ちょっとムッとするルイは、雑誌を取り出して見せてきた。