なるほど……だから小さいのね。
しかし、そうなると厄介だ。
私がハイハイすると建物を踏みつけてしまいそうだわ。
それこそゴ○○の気分だろう……。
すると小さな妖精達は、私達に気づいた。
驚くように私を見てきた。
「あら、この子が……あの転生してきた子かい?
キョウ様のお力で娘になったっていう……」
「なんて大きい赤子だ!!」
転生してきた私の噂は、すでに広まっていた。
周りは、ざわつき不思議なモノを見る目で私を見てきた。
……何だろうか?
それに対してあまりいい気がしなかった。
まるで異様な目で見られているような気がして怖かった。
それに気づいたルイは、優しくよしよしと私の背中を叩いた。
「大丈夫ですよ。皆珍しいだけで、すぐに馴れます。
それに、ここは争いのない平和な街なんです」
平和……?
すると痺れを切らしたシンが怒り出した。
「お前ら騒ぐな!!カレンが怖がっているじゃねぇーか!?
この子は、キョウ様の娘として預かっている大事な子だ。変な目で見たり扱いをしてみろ?
キョウ様からお叱りが来るぞ?」
そう言うと周りは、シーンと一気に静まり返った。
あれ?騒がなくなった?
そんなにキョウ様のお叱りが怖いのだろうか?
意外過ぎる存在に私まで不安になってきた。
「……シン。それだとビビらせるだけですよ?
心配いりませんよ。あたたかく見守って行きましょう」
周りを怖がらせないように優しく微笑むルイ。
するとちょっと空気が和らいできた。
さすがルイだ。しかし対照的な2人だよね?
場を和ませながら私達は、奥の滝がある湖の方に向かった。
そこの周りは、何も無いので芝生に敷物を敷いて座ることにした。
大きな岩もあるので座ることも出来る。
ルイが、持っていたバスケットからお弁当のサンドイッチなどを出していた。
そこで私は、さっきの事を聞いてみることにした。
何故キョウ様の名前を出したら周りが凍りついたのか?
上手く話せないからルイに通訳をしてもらうように。