その後も普通に授業が行われる。
そして給食を食べてお昼休みになった。
私は、いつもの通り友達とボール遊びをする。
友達の瑠璃ちゃんと一華ちゃんとキャッチボールしていた。
あ、ボールが転がっちゃった。
私は、慌てて追いかける。
そしてボールを取ると1組の窓を見た。
すると煌君は、窓からこちらを見ていた。
あ、また目が合っちゃった!!
何故だか見られると恥ずかしくなってくる。
私は、慌ててボールを持って瑠璃ちゃん達のところに戻った。
まだ心臓は、ドキドキと高鳴っていた。
そしてお昼休みが終わると掃除をして下校になる。
先生にさようならと挨拶をして帰るのだが、私は、いつものように煌君の後を追いかけた。
見られると恥ずかしくても追いかけたくなるのが不思議だ。
いつものように走るので私は、必死になりながら追いかける。昔と違い疲れるけど苦しくない。
しかし、また角の方で見失ってしまった。
あ、逃げられちゃった……。
私は、息をしながらガッカリしていると……。
「お前……元気な割には、足が遅いな」と言われた。
「えっ……?」
慌てて振り向くとまた壁の上で待っていてくれた。
あっ……待っていてくれたんだ!?
私は、嬉しくなるが、遅いと言われたのを思い出してちょっとムッとした表情をする。
「べ、別に遅くないもん。煌君が速いだけだし……」
「嘘つけ。あんまり速いようには見えない」
「本当だもん。じゃあ競争しようよ?
ここから、あの隣の壁が終わるところまで」
「……まぁ、いいだろう」
あ、競争してくれることになった!!
意外にも乗り気になってくれたので嬉しくなる。
一緒に競争することになった……。
隅っこにランドセルと帽子を置いた。
そして、よーいドン!!とかけ声と共に走り出した。
やはり獣族なので走るのが速い。
あっという間に壁が終わるところまで行ってしまった。