それから小学校に行く準備を始めた。
正式に学校に入学したのは、春の4月からだった。
 桜の季節に学校に行けるなんて嬉しい限りだ。

 私は、赤色のランドセルを背負う。
ちょっとサイズ的に大きい気もするが、背筋が伸びる気がしてくる。
 ピンクに花柄のワンピースを着て黄色い通学帽子を被った。

「見て、見て。似合う~?」

 私は、シンの前でクルクルと回って見せた。
前世の時は、体調を崩したため少し遅れて入学した。
 そのせいで友達を作るタイミングを逃してしまった記憶がある。
 今度は、元気に入学してたくさん友達を作りたい。

「若干ランドセルに背負わされている感は、あるけどな。いいじゃねぇーか」

「もう……シンは、一言多い」

 私は、ムスッと頬を膨らませた。
シンは、アハハッと笑っていたが……。
 しかし……。チラッとシン見るとスーツを着ていた。
ネイビーの紺のスーツで白いワイシャツに紺のネクタイ。
 上品で金髪碧眼のシンをよりお洒落でカッコよく見えた。

 実は、シンとルイは、父親代わりとして出席してくれる。
 さすがに小学校の入学式に親同伴ではないのは、まずいからだ。
それに2人は、育ての父親みたいな存在だ!
 なので来てくれると分かり嬉しかった……。

「カレン。ハンカチとティッシュ持ちましたか?
あと名札もつけなくては……」

「あ、忘れてた……」

 ルイがハンカチとティッシュを持って現れた。
今回ルイもスーツ姿だ。
 こちらもネイビーのスーツなのだが色は、グレーにしていた。
 白銀のルイによくに似合っており外国人モデルようで気品とカッコよさが出ている。
 何より普段、着物姿がほとんどだから新鮮だった。

「ルイ、スーツ姿カッコいい~」

「そうですか?ありがとうございます」

 少し照れたように笑うと胸元に名札をつけてくれた。
名前を見ると『カレン・オーベロン』と書いてあった。
 これが人間界の時の私の名前になるのね!?

「素敵ね。でもどうしてオーベロンなの?」