チラッと見るとシンは、サンドイッチをガッツリと食べていた。
これで牛丼まで食べたいと言っているのだがら凄い。
ジッと見つめているとシンが私に気づいた。
「何だ?お前も食べたいのか?」
シンは、そう言うと私に一口食べさせてくれた。
ハムタマゴサンドは、ちょっと塩辛さとタマゴの甘さが合っていて美味しかった。
「おいちぃ!!」
私は、目をキラキラさせた。
シンは、アハハッと笑うと私の頭を撫でてくれた。
すると周りの女性客からヒソヒソと話し声が聞こえてきた。
「同じ髪色だから着物の男性が父親かしら?」
「そうよ、きっと。だとしたら金髪の人は、友人?
どっちも凄いイケメンよねぇ……」
ここでも彼らの注目を浴びてしまっている。
何だか見せ物になった気分だ。
しかし2人は、慣れているのか気にしない。
私だけドキドキしながらカプチーノを飲ませてもらっていた。
何とか食べ終わりトレイを片付けてお店を出ようとしたら1人の女性にぶつかった。
ルイは「すみません」と謝るが私は、その人物に驚いてしまった。
お、お母さん!?
ぶつかった女性は、私の……前世の母親だった。
「あら、ごめんなさい。まぁ……可愛らしい」
母は、私を見るなり声に出した。
思わないところで再開したので動揺する。
ルイは、私の言葉に反応するがニコッと微笑んだ。
「ありがとうございます」と伝えた。
「あ、ごめんなさい。急に……話しかけて。
あなたの娘さん?とても可愛らしいから、つい声に出しちゃったわ」
「はい、カレンと申します」
すると名前にピクッと反応する。
しかしすぐに寂しそうな表情になっていた。