「ぐっ……こら。苦しいだろ!?」
するとシンは、私を剥がし起き上がった。
笑った罰よ!!
ムスッと頬を膨らませているとシンは、やれやれと表情をすると私を抱き上げた。
「意外とお転婆だよな。お前は……」と言われた。
お転婆……?
そんな事は、初めて言われたわ。
前世では、大人しい方だった。
いや、大人しいと言うよりも、あまり激しく身体を動かせられなかった。
少しでも激しく動かせば心臓が苦しくなり呼吸困難になりやすかった……。
なので、途中から車椅子生活になっていた。
だから羨ましかった。
元気に走り回ったり、好きな風に身体を動かせる人を見ているのが。
「こら、人の話を聞いてるのか?メッ!!」
わざと私の顔を近づけて怒るシン。
いきなりドアップで近付いてきたので、びっくりしてしまった。
なので驚いた勢いで頭突きをしてしまう。
い、痛い……。
「くっ……お前なぁ……」
「ふぇ~ん」
あまりの痛さで半べそになってしまう。
お互いに痛がっているとルイが洗濯物を干し終わり、こちらに来た。
「あなた達……何をやっているのですか?
シンもあまりカレンをおちょくらないで下さいよ。
頭を打たないように見てて下さいと言ったのにお互いに頭をぶつけてどうするんですか?」
「おちょくってねぇーよ。
それにコイツが勝手に頭突きをしてきただけだ……」
勝手じゃないもん。
シンが、私をからかってくるからだもん。
半べそになりながらルイに訴えた。
ルイは、やれやれとため息を吐いた。
そして私を抱き上げた。よしよしとあやしながら。
私は、ルイにしがみついた。
すると三つ子達が慌ててこちらに向かってきた。
「た、大変ですわ。すぐに支度を!!」と言いながら
「どうしたのですか?そんなに慌てて」