「それより何だよ?説教するために来たのかよ?」

「あ、そうだった。あんたに用事があったのよ!
 さっき大司教様に会って、あなたに会議には、主席してほしいと言っていたわ」

「はぁっ?大司教様が?」

 大司教とは……?
チラッとルイを見る。するとルイは、ニコッと笑う。

「大司教様は、高位聖職者の方です。
 身分の高い正妖精でキョウ様の補佐もやっていて、この世界を仕切る長老の1人ですよ!」

 まぁ、そんな方が!?
でも、そんな方の会議に何故シンが出席するの?
 シンもあまり嬉しそうではない。
むしろ嫌がっている様子だった。

「文句を言ってないで必ず出席しなさいよ?
 普段は、ブラブラしているんだがら、こういう時に役に立ちなさい。いいわね?」

「へいへい……めんどくさいなぁ……」

 怒るシンシアさんと違い生返事をするシンだった。
彼にとったら行きたくないらしい。
 会議か……何を話し合うのかしら?
私は、赤ん坊だしそんな権利がないけど、ちょっと興味が湧いた。

 仕方がなくシンシアさんと一緒にシンも行くことに。
ポンッと共に身体を小さくさせていた。
 いつ見ても小さなシンは、不思議な感じだ。

 大きい姿は、凄くイケメンでお兄さんみたいだが、
小さいと何だか可愛らしく感じる。
 一度触ろうとしたら握り潰しそうだから嫌だと拒否られたのが記憶に新しい。
 そうしたら飛んで行ってしまった……。

 あぁ、行っちゃった……。
置いていかれたようで、ちょっと寂しくなる。
 するとルイは、クスッと笑うと背中をポンポンと優しく叩いてきた。

「さぁ我々も帰りましょう。
たくさん遊びましたから疲れたでしょう?」

 私は、コクりと頷くとルイは、荷物を持って帰る準備をする。
 歩いている時にルイに尋ねてみた。
どうしてシンは、一緒に会議に呼ばれたのか?と……。