「“変化“の能力は、ただ姿を変えただけだ。
しかし”コピー”は、匂いや雰囲気だけではなく、
自分の思うがままに姿を似せるが出来る。
だから俺は、長年疑われずにやってこれた。
君らも俺を獣族だと疑わなかっただろう?
まぁ……最終的には、皇子が残念な結果になっちゃったけど」
苦笑いするリズ……リゼルさんの言葉に私は、怒りを覚えた。
だから護衛をいい加減にやっていたの?
煌君の護衛のくせに……。
「お前なぁ……」
「酷いよ! 煌君の護衛になったのなら、ちゃんと最期まで責任を持って守ってほしかった。
もっと早く守ってくれたら……こんなことにはならなかったのに……」
シンがキレる前に私が怒鳴った。
それでも、どうにもならなかったかもしれない。
だけど……酷いよ。
私は、冷たくなった煌君をギュッと抱き締めながら、また涙を流した。
「……カレン……」
するとキョウ様は、扇子で口元を隠しながら
「まだ諦めるには早いのう。生き返らす方法ならあるぞえ」と言ってきた。
えっ……!?
「そ、それは本当ですか!?」
キョウ様の言葉に思わず飛び付いた。
生き返らせるのなら生き返らせたい。
その方法が分かるなら教えてもらいたいと思った。
「正確には、転生させるのじゃ。
カレン……そなたが、転生したようにな」
私が……転生したように!?
それってつまり……魂になった煌君に新しい身体を与えるってこと?
「ただしそれをやるには、リスクもあってのう。
そなたの寿命を半分もらうことになる。
あの者の寿命と半分こするってことじゃ。
それでもあの者を助けたいと願うかえ?」
キョウ様から突きつけられたリスクは、私と煌君の寿命を半分こすることだった。
せっかく貰った命を削ることになるらしい。
でも私は……。