「か、身体が……動かない!?」
「い、痛いよ……締め付けられるように……痛いよ」
身体を動かないよりも、締め付けられたように痛がる双子達だった。
ど、どうしたのだろうか?
すると出口の方から誰かが来る気配がした。
「随分と派手にやってくれたよのう?」
声の人物は、キョウ様だった。
横には、キルア様とセイ様も一緒に居た。
な、何故……ここに!?
しかし、また出口からバタバタと走ってくる気配も。
姿を現したのは、シンだった。
「カレン。大丈夫か!?」
「し、シン!? それにキョウ様も……何故ここに?」
ここは、キョウ様の所有する山だし
近くには、妖精界があるから気配で気づいたのだろうか?
だがキョウ様ご自身が来るのには驚いた。
キョウ様は、扇子で口元を隠しながらもクスッと笑った。
「私に知らないことなどないぞえ。
話は、後じゃ。まずは、邪魔者を排除するとするかのう」
そう言うと右手をスッと少し挙げた。
そしてパチンッと指を鳴らす。
バキバキッと鈍い音が鳴り響き双子達は、倒れてしまった。
白目を向いたままだ。
これは、クマの時と同じ光景だった。
私は、恐怖でガタガタと身体を震わせた。
すると煌君もそのまま倒れてしまう。
「き、煌君!?」
私は、慌てて抱き寄せる。
まだ息があるが、今にも死ぬのではないかと思うほど衰弱していた。
シンも慌てて私のところに駆け寄ってくれた。
「カレン。怪我はしてないか?」
「私は、してないけど……煌君が。
どうしよう……煌君死んじゃう!!」