小学二年生の悠翔は、基本的には相澤と、相澤がいないときだけ陽茉莉と一緒にお風呂に入る。相澤と一緒にお風呂に向かった悠翔がキャッキャとはしゃぐ楽しげな声が浴室から聞こえてきた。
「あれね、シュワシュワで面白かったよ! ボールは水色だったのに、お湯が白くなるの」
お風呂から出てきた悠翔は、まだ火照った顔をますます紅潮させて陽茉莉に説明する。
その後ろから、相澤もリビングに入ってきた。
(あれ?)
相澤はいつも、お風呂の後はリビングで缶ビールを飲むことが多い。けれど、今日はそうせずに会社から支給されているモバイルパソコンをつけていた。