そういった男たちと俺の元カノたちがその後どうなったのかまでは知らない。
俺はこんなふうに人としては最低の生き方を、特に女に対してはやっていた。

そんな俺が。
白川に対してだけは、かつて女に抱いたことのない感情を抱き始めた。
これには誰より自分が一番驚いていた。

外見の美しさだけではない、内面の輝き。
それが外見の美しさをも引き立てているのだと気付いてからは彼女にどんどん惹かれていった。

偶然キャンパス内で出くわすと会話が始まり、自然な流れで交際へと発展した。

彼女との関係は特別変わったことはなく、ごくごく普通の、どこにでもいる恋人同士だった。
大きな波風も立たず、ゆったりとした穏やかな関係が続いていた。それは永遠に続くと思っていた。

少なくとも…
俺は、そう、思っていた。
でも彼女は違っていた。
それに気付いたのは…
気付いたというより、気付かされたのだ。
彼女に。