風は強いがまだ雪は降ってこない。
だが早目に切り上げて戻らないといつ降りだすとも限らない。
俺は予定している顧客を順にまわり始めた。
早目早目と思っていたが、久しぶりに訪問するとどこもなかなか帰してくれず。
最後の顧客先を出るとうっすら積もり始めていた。
まずいな。
会社までは通常小一時間で戻れる距離だが、ノーマルタイヤだからスピードが出せない。
一時間以上かかると終業時刻を過ぎてしまう。
課長に今から戻ると報告だけ入れて、俺はゆっくり車を出した。
時速三十キロしか出していないのに新雪の上は怖いくらい滑ってハンドル操作もままならない。
そういえばもう少し行った先に緩い下り坂があったはずだ。
あそこは細心の注意を払わないとスリップするかもしれない。
見えてきた…。
道路は雪に覆われ始め、轍がほとんどない状態。
マジかよ…。
ギアをローに入れエンジンブレーキを効かせながらそろそろと進む。
フゥ…なんとか切り抜けた…。
それにしてもこんな道が続くなら命がいくつあっても足りない。
久しぶりに心臓が縮まるような思いだ。
それに緊張しているせいなのか、腕や足がパンパンになってかったるい。
早く車の多い道路に出ないと。
だが早目に切り上げて戻らないといつ降りだすとも限らない。
俺は予定している顧客を順にまわり始めた。
早目早目と思っていたが、久しぶりに訪問するとどこもなかなか帰してくれず。
最後の顧客先を出るとうっすら積もり始めていた。
まずいな。
会社までは通常小一時間で戻れる距離だが、ノーマルタイヤだからスピードが出せない。
一時間以上かかると終業時刻を過ぎてしまう。
課長に今から戻ると報告だけ入れて、俺はゆっくり車を出した。
時速三十キロしか出していないのに新雪の上は怖いくらい滑ってハンドル操作もままならない。
そういえばもう少し行った先に緩い下り坂があったはずだ。
あそこは細心の注意を払わないとスリップするかもしれない。
見えてきた…。
道路は雪に覆われ始め、轍がほとんどない状態。
マジかよ…。
ギアをローに入れエンジンブレーキを効かせながらそろそろと進む。
フゥ…なんとか切り抜けた…。
それにしてもこんな道が続くなら命がいくつあっても足りない。
久しぶりに心臓が縮まるような思いだ。
それに緊張しているせいなのか、腕や足がパンパンになってかったるい。
早く車の多い道路に出ないと。