いつも食べている生ハムとは色合いが異なる。
どちらかというと褐色に近いのにこれはピンクが勝っている。
この店で出すのは大抵高級品だからこれもそうなんだろう。
一枚フォークで掬って口に入れる。
お…っと…
塩気がキツイだろうと思っていたのにどういうわけか甘いじゃないか。
すぐにワインも口にすると相乗効果で香りが口内に広がった。
「すごい…」
思わず漏れた一言にオーナーが微笑んだ。
「旨いだろ?」
「旨いなんてもんじゃないですね…。こんなの食べたことない…」
「そりゃそうだ。それはパルマのプロシュートで十九ヶ月熟成のだ」
十九ヶ月だって?
味もさることながら俺は瞬間的にその値段を考えてしまう。
「頭ん中でソロバン弾いてんのか?大丈夫だ。お前からぼったくるつもりなんてねぇよ」
「いや…そんなつもりじゃ…」
「特別に注文があった客のおこぼれだ。気にすんな」
俺はオーナーに見抜かれて少しバツが悪くなる。
けど希少価値のあるこんなプロシュートを食べられるなんてそうそうない。
俺はしっかりと記憶に焼き付けるように味わった。
どちらかというと褐色に近いのにこれはピンクが勝っている。
この店で出すのは大抵高級品だからこれもそうなんだろう。
一枚フォークで掬って口に入れる。
お…っと…
塩気がキツイだろうと思っていたのにどういうわけか甘いじゃないか。
すぐにワインも口にすると相乗効果で香りが口内に広がった。
「すごい…」
思わず漏れた一言にオーナーが微笑んだ。
「旨いだろ?」
「旨いなんてもんじゃないですね…。こんなの食べたことない…」
「そりゃそうだ。それはパルマのプロシュートで十九ヶ月熟成のだ」
十九ヶ月だって?
味もさることながら俺は瞬間的にその値段を考えてしまう。
「頭ん中でソロバン弾いてんのか?大丈夫だ。お前からぼったくるつもりなんてねぇよ」
「いや…そんなつもりじゃ…」
「特別に注文があった客のおこぼれだ。気にすんな」
俺はオーナーに見抜かれて少しバツが悪くなる。
けど希少価値のあるこんなプロシュートを食べられるなんてそうそうない。
俺はしっかりと記憶に焼き付けるように味わった。