これでいったい何度目だろう…
いっそのことラグの色を濃いのに変えようか?

いや…そういう問題じゃ、ねーよな…

いつも俺を驚愕させる赤い色の正体。

それは赤ワイン、だ。

昨夜も赤ワインをボトル二本も空けて。
そのまま寝落ち。
飲みかけのワインが派手に零れてスウェットとラグを濡らした。
なんてことはない、これが染みの正体であり、ホラーでもサスペンスでもない。

それから決まって見るいつもの夢。

昔の女にこっぴどく罵られプライドがズタズタになった俺がなぜか手にしている拳銃で彼女を撃ち抜く。
現実では起こせないとわかっているから夢で叶えようというわけか?
深層心理で彼女を憎んでいるから?
いや、深層心理でなくてもわかっている。
俺は彼女を憎んでいる。

アイツの言葉で俺はそれまでの人生を否定されたんだから。