真瀬は少し俯き加減で黙ったままだ。

「あの…食事の時間がなくなっちゃいますよ?用がそれだけなら俺は…」

「悪かった!」

「え?」

「このとおりだ!加賀見!俺のつまんない嫉妬心で…最低なことをした…。ほんとに…ごめん…」

コイツは…
本気で謝ってるのか?それとも…
雲行きが怪しくなる前に俺を懐柔しようとでもしてるのか?

「あの件ならもう解決したので…」

「お前、俺を恨んでんだろ?当たり前だよな?俺が嘘ついたせいでブタ箱にぶちこまれたんだから」

「滅多とできない貴重な経験でしたね」

「嫌味か…」

「いえ。そうじゃありません…。最初は何がなんだかわかりませんでしたよ。いきなり警察署に連れて行かれて犯人にされたんですから。でもね…。辛い中でわかったんですよ。人のありがたみを、ね」

「どういう意味だ?」

「一言では言えませんが…自分を見つめ直し、他人を見つめ直すいい機会になりました」

「……」

「俺にできるのは…とにかく仕事を頑張る。それだけです…。今は早く皆さんに追い付きたい。それしか考えていません」

「フゥ…お前…ホントに…」

「何ですか?」

「変なヤツ」

「ええ?」

「…もう二度と…あんなバカなことはしないよ。約束する…。俺もお前に追い付かれないように…頑張るわ」