「菜々子、落ち着け。2人は、無事に産まれた。
 今、乳幼児室で眠っている。
検査もしたが、どちらも異常がないらしい」

 課長は、落ち着かせるようにそう言ってきた。
あ、そっか……良かった。
 中途半端ではなかったんだと安心すると涙が出てきた。 

「よく頑張ったな。
 俺の子を産んでくれてありがとう」

 課長は、そう言うと私を抱き締めてくれた。
あたたかい温もりに安心する。
 するとガチャッとドアが開いた。

「あ、菜々子。目が覚めた!?
 おめでとう。無事に産まれて良かったわよ。
もうヒヤヒヤしちゃった……」

「私は、美希から聞いたの。
 主人は、改めてお祝いをしたいと言っていたわ。
はい。これ……おめでとう」

 美希と真美子が花束を持ってお見舞いに来てくれた。
私は、驚くが嬉しくなった。
 特に真美子には、タクシーを呼んでもらったりしたから感謝しないといけない。

「ありがとう……美希。
 真美子も迷惑をかけてごめんなさい。ありがとう」

 改めて2人にお礼を伝えた。
私は、いい友達を持ったと思う。

「良かったな、菜々子」

「はい」

 課長に言われ嬉しさのあまり涙がまた出てきた。
そうしたら真美子がニヤニヤと笑ってきた。

「そういえば、赤ちゃん見てきたわよ。もう傑作ね!」

「こら、真美子。そんな言い方をしたらダメでしょ?」

 笑いながら言う真美子に注意する美希。
傑作とは……?どういう意味だろうか?
 するとその言葉に反応する課長は、ギロッと真美子を睨んだ。