そして改めて次の日曜日。
課長と一緒に私の実家に挨拶に行ってくれた。
 両親は、私が結婚相手を見つけてきたので喜んで承諾してくれた。
 若干課長の怖い顔と元上司と聞いて固まっていたが。

 挨拶は、午前中に済ませるとその後は、課長が調べた結婚式場に下見をするために向かった。

「ようこそいらっしゃいました。
 私は、今回担当をさせて頂きます。木下です」とニコッと微笑んでくれた。

 キャッーイケメン!?
えっ?ウェディングプランナーの人って、こんなイケメンの男性が居るの!?
 てっきり女性ばかりかと思っていたわ。

「予約した不知火です」

「伺っております。では、最初に見学の方を……」

 課長が言うと担当の木下さんは、にこやかに返してくれた。
 式場から披露宴など1つ1つ丁重に説明をしてくれる。
ふむふむ。身長・98。スタイル・92。ボイス・96。
 キャラ・100。そして顔は、98点ぐらいかしら?
トータル500点中484点。

 まぁ、何て素晴らしい得点なの。
うっとりと式場をそっちのけで担当の木下さんを見惚れていた。すると課長に軽く小突かれた。

「宮下。お前……誰の結婚式か分かっているのか?
イケメンに余所見をするな」

「す、すみません」

 いけない。またやってしまった……。
どうもイケメンを見るとスイッチが入ってしまう。
 自分でも制御したいと思っているのだが、至近距離でイケメン見ると見境が無くなってしまうようだ。
 厄介な体質だわ……これ。

「次は、ウェディングドレスとかいかがですか?
きっと気に入ると思いますよ」

 木下さんは、クスクス笑われたが、親切に言ってくれた。
 そうよ!ウェディングドレスだわ。
これは、女性の憧れだもの。ナイス心遣い。

 気を取り直してウェディングドレスなどを貸出ししてくれる店舗に連れて行ってもらう。
 そこには、何十種類のウェディングドレスがあった。
す、凄い。まるでキラキラした夢の世界みたいだ。