「覚えていないか?まぁお前らは、何気に話していた会話だったからな。
一度、給湯室で大林(美希)と長瀬(真美子)と一緒に話していたことがあっただろう?
俺は、イケメンではないから論外だと怖いから付き合うとか有りえないとか色々と言っていたもんな。
俺……近くでそれを聞いていたんだ!」
う、嘘っ……!?あの話を聞いていたの?
あの時、確かに美希が課長は、私に気があると言われて私は、全力で否定をした。
その気も無かったし、好きな訳がないと思っていたから……。
何より頭の中は、イケメンと早く喫茶店を立ち上げたいとしか考えて来なかった。
課長の気持ちを気づきもしなかった……。
「正直……かなりショックだった。
顔が怖いとかは、言われる事に慣れているはずなのに性格とかなら直せるだろうが……。
さすがに顔は、整形するぐらいしか直しようがない。
フラれたようなものだった」
「それからお前は、仕事を辞めると聞いて諦めようとした。結婚でもするのかと思ったし……。
だけど、諦めようと想えば想うほどお前の気持ちが強くなる一方で他の人を好きになれなかった。
そんな時だった。兄貴にあそこの婚活パーティーの事を勧められたのは……。
そろそろ俺も踏ん切りをつけるために入会したらお前に再び再会した。
正直驚いた。まさかの再会に思わず運命ではないかと思ったほどだ」
私も正直驚きました。
ただし何かの悪夢だと思いましたけど……。
でも課長……そんなに私の事を想ってくれていたんだ?
心臓がまた、大きく高鳴り出してくる。
「フラれておいて今さらアタックするのも女々しくて、どうかと思ったのだが、やっぱり諦めてきれなくてな。
他の男に取られるぐらいならと思い少々強引かと思ったが強気に出た」
課長は、少し頬を染めながら照れ臭そうに言ってくる。
私は、それを聞いてあーだからかと納得した。
何だかぐいぐいと私をペアにして誘って来るのに、何故かと不思議に思っていた。
全て課長が私に対する想いからだったんだ!?
少々どころか、かなり強引で怖かったけど……。
課長は、本当に融通が利かないと言うか分かりにくい。
そういう私も本当にイケメンしか目がなくて、知らない内に課長に対して傷つけていたんだ。
申し訳ない気持ちになってくる。
「あの……それならもっと早く伝えてくれても良かったのに」