しかも師長のパワハラは止まらない。看護師から見たら「そこ気にするより、他にやることあるだろ」と思う、重箱の隅をつつくような嫌味で看護師の足を止め、長々と説教する。
夜勤明けだろうが関係なく、自分が気になったことを解消できるまで、延々と長話をするのだ。
派遣の私はほぼ被害に遭ったことはないが、インシデントを起こしてしまった新人などは、首がぽっきり折れるのではないかと思うほどうなだれて師長の暴言シャワーを浴びていた。しかも同じような光景を何度も見た。
まあそういうわけで、ここは師長が変わらない限り地獄だなーと思った私は、早々に足を洗うことに決めた。
更衣室で病院のユニフォームを脱ぎ捨て、下着姿になる。上からぱっぱと服を着て、誰にでもなく言った。
「お疲れ様でしたー」
脱ぎ捨てたユニフォームは院内で洗濯し、次の派遣に回される。私はランドリーボックスにユニフォームを投げ入れ、大股でその場から去った。
「さーて、これからどうするかな」