もうすぐクレスは15歳を迎えようとしていた
──入学してから3年の歳月が流れた。
キールがお父さんのとこに来てからは、私も長期休み以外は実家に帰らないようになっていた。
それくらい学校では、色々やる事があったの。
勉強しておきたい事が山のようにあったし、魔法の訓練も毎日欠かさずにやっていた。
2年目からは、訓練用の森に自由に入っていいことになったので、週に一回はみんなと狩りに行ったし、休みにはお父さん達が町にきて行商しにきてたので会いにいったり、マリアとお買い物行ったり、レイラとご飯食べに行ったりと毎日充実していた。
私はもうすぐで15歳になる。
この養成学校に在学出来るのは、15歳まで。
15歳になると卒業試験を出題されて、卒業までに達成しないといけない。
出題内容はその生徒の実力に合わせて作られるらしく、それはそのままクエスト扱いになるらしいの。
だから、卒業生の冒険者としての最初のクエストが卒業試験という事になるってこと。
ちなみに、卒業までに試験が達成できなかった場合は仮卒業扱いらしく、それでもそこから1か月以内に達成しないと卒業取消になるみたい。
それまでに冒険者としての実力を身に付けれなけばいけないの。
だから、私もこれまで出来る事は全部やってきた。
途中、マリアから『座学も、実技も、訓練もトップって完璧すぎて怖いよ!?』とか言われてショックを受けたけど、所詮は訓練生の中でのトップ成績ってだけだし、もっと頑張らないとね。
きっと、冒険者の人たちはもっと凄いと思うの。
そうじゃないと、なぜ父さんが冒険者になれなかったのか分からないわ。
もしかして若い時は今と違って何も出来なかった可能性は否定できないけど、今のお父さんを見る限り魔物の一匹や二匹くらいは簡単に倒せそうなのに。
そうそう、いつの間にか翼が生えた小さな白蛇のケツアカトルという希少種の魔物をテイムしてたし。
不思議な杖を見つけたら契約出来たとか言ってたけど、それってどういう確率なの!?
キールに聞いたら、顔を背けて『クレス姉ちゃん、あの時の事は思い出したくないんだ…』とか言うし、一体何があったの!?
いけない、いけない。
回想なのに興奮しちゃった。
あの時からお父さんは色んな魔物も狩り出来るようになっていた。
キールも、お父さんに連れて行かれて狩りをしているみたいで、会う度に凛々しくなっててちょっと嬉しかった。
だって、最初はガリガリであんなに貧相な体つきだったのに、今ではがっしりとした男の子らしい体つきになったし、もう身長も越されてしまって、若干悔しいけど…。
お父さんも『クレスの冒険について行くなら、俺はもっと鍛えないとダメなんだ』って、あの歳なのに中年太りどころか、どこの肉体労働者!?ってくらい体が引き締まってて、嬉しいけど、娘として複雑な気分です。
そんなわけで、このままじゃ私が連れて行くどころか、私を置いてキールと二人で旅に出てしまうんじゃないかって危機感を感じているんです!!
だから、この卒業前試験では誰もが納得いく結果を出さないと…。
「やあっ!クレスはまた難しい顔して、どうしたの?」
「レイラ!おはよう。うん、卒業試験の事を考えてて」
「あー、クレスもあと一か月か~」
レイラとマリアは既に去年の冬に卒業試験に合格していた。
もちろん、二人とも無事合格。
レイラは『高速剣』のスキルが発現してすごい話題になったし、マリアは生活魔法以外にも治癒魔法と氷魔法の才能を発揮して教会とギルドで奪い合いが発生して、あのマチスさんが激怒したって町中の話題になった。
そんな二人だから、卒業試験で受けるクエストなのにかなり早く終わらせたみたい。
そんな中で私はというと、なんのスキルも発現しなかった。
魔法も相変わらず風魔法の『加速』だけ。
学校に各属性の基礎魔法の書があるんだけど、他の属性は全く覚えれなかった。
武具の扱いはなんでもある程度は上手になったし、勉強もいっぱいしたから座学で他の子には負けなかった。
でも、それだけだった。
知識があるから、急所がどこにあるか分かるし、すっごい練習したから剣でも弓でも狙ったところに確実に当てれる自信はあるから、討伐の時も効率良くは出来ると思う。
でも、自分が知らない相手に出会ったらと思うとゾッとする。
私は本当はどのくらい強くなったんだろう?
きっと、それがこの試験でハッキリするんだと思う。
だから、全力を持ってこれを達成する。
それしかないんだと思うの。
「うん、もうすぐ試験の内容が発表される。レイラはソロでオーク討伐だったよね?」
「ああ、そうだよ。難易度Eらしいけど、正直拍子抜けだったよ。でも、はぐれのオークだったみたいで一匹だけだったし、運が良かったのかもね」
「そうね。3体とか出てきたら、かなり厄介だって聞くし、一人で達成するには厳しい相手だわ」
それでも、難易度Eランクの魔物をソロで倒したという事は、Eランク以上確定になる。
駆け出しでEランクというのは、結構凄い事らしい。
「まぁ、パーティー組んでやるのが本当らしいしな!『高速剣』無かったら、怪我くらいはしてたかもしれない。…早く、クレスとパーティー組んで冒険したいよ」
「あら、私は必要ないのかしら?レイラ」
そこで、マリアも話に入ってきた。
マリアも既に試験クリアしていたのだけど、確か護衛を一緒に受けたドリスさん達と試験のクエストに臨んだはず。
「もちろん必要さ。というか、一緒にやらないの?」
「え、やるに決まってるわ!あんなどら息子の嫁になるくらいなら、冒険者として家を飛び出していくわ!」
マチスさんが聞いたら卒倒しそうな内容だけど、もしかしたらそうして結婚しないでくれた方がマチスさん的にはいいのかもしれない。
どっちにしろ、ひと悶着あるだろうけど…。
「マリアはドリスさんのパーティーと一緒に討伐したのよね、相手はなんだったの?」
「私は、パーティー討伐用のクエストを選択したのだけど、相手はゴブリン5体以上のパーティー殲滅だったわ」
このクエストも難易度Eのクエスト。
ゴブリンは単体では、魔物の中ではとても弱い部類だけど3体以上になると連携した動きをするので厄介だ。
それが5体ともなると、油断するとパーティーの一人が脱落する事などザラにあるらしい。
マリアは治癒魔法と氷魔法があるので、後衛に回り治療に専念しつつ、最後の一匹だけ氷魔法で倒したという事だった。
「クレスはどうするの?ソロで受けるの?それともパーティー?」
「そうだねぇ…。やっぱ、ソロかな。私自身でどこまで出来るのか、試したいのよ」
「クレスなら、オークくらいなら余裕だろ?万が一、何かあっても必ず試験官がいるから、そこまで気負わないで大丈夫さ」
「うん、ありがとう!私も二人に負けないように頑張るね」
「応援してるよ!」
二人から激励を貰い、それからも欠かさず毎日訓練をする。
時には二人と訓練場の森で討伐したり、ソロで魔獣の狩りをしたりしていた。
─そして試験開始当日
「これより、クレスの試験内容を発表する。クレスはソロでの試験を希望したのでクエスト対象はこれになる」
そう言うと、封緘された羊皮紙を渡される。
これは改ざん防止と、内容を他者に知らせない為だ。
すぐにクレスはその封緘を切り、中身を確認した。
『クエスト内容:ソロで活動し、ワーエイプ(難易度D)を1体討伐する事』
「…え!?」
「どうしたクレス。クエストの選抜は局長が直々に選んだものだが…、ん??ワーエイプだと?局長は正気か?訓練生に受けさせる内容じゃない!」
ワーエイプは山岳地に出没する魔物で、罠張り意識が高い魔物である。
集団で行動する事を好まず、繁殖期以外は自分の縄張りで他者を排除する性質を持っている。
知らずにその縄張りに入り込んでしまい、犠牲になった者がどれだけ多いことか…。
「クレス、事務局長に確認する。一緒に付いて来い!」
「──ですから、それで正しいですよ?」
「ですが!同期のレイラはオークだったはず。彼女と同じくらいが妥当なのでは?」
「君は、何を見ていたのかね?レイラと一緒?確かに彼女も優秀だ。…剣技だけならね」
「え?」
教官が唖然としているのをため息をつきながら、マスカーが説明を始めた。
「オークなんて、この子が初めて護衛した時に既に討伐済みなんですよ?それを今更課題にして、何の意味があるんです?レイラはこの学校に入って能力を開花させた子ですが、クレスは特待生です。どういう意味か分かりますか?」
「それだけの才能があると?」
「そうです。そして、私の見立てではもう少しで開花する。それには、この試験が妥当なのです」
「しかしっ、万が一があってはこの養成学校の意義が!」
「そのために監視官を付けるんでしょう?そんなに心配なら、私が行きましょうか?」
「局長が!?」
「あの、教官。マスカー事務局長って戦えるんですか?」
見た目は、どう見ても文官にしか見えない。
若干、目つきがキツイ以外は。
「強いも何も、マスカー局長は元B級冒険者なんだよ。俺よりもランクが上なんだよ」
ちなみに教官はCランクらしい。
それでも凄いのだけど…。
「試験は、明日実施しましょう。いいですねクレス?」
「は、はいっ!分かりました」
ギラっと睨まれて、思わず返事をしてしまう。
嫌いじゃないけど、この人は苦手かもしれない。
でも、それだけ期待されているのであれば成し遂げないとダメだよね!
それなら、頑張るしかない。
それに、本当は心のどこかでどこまでやれるかチャレンジしたいって気持ちもあったのだから…。
こうして私は、最初の討伐クエストが難易度Dというかなり無茶ぶりを受ける羽目になるのでした。
──入学してから3年の歳月が流れた。
キールがお父さんのとこに来てからは、私も長期休み以外は実家に帰らないようになっていた。
それくらい学校では、色々やる事があったの。
勉強しておきたい事が山のようにあったし、魔法の訓練も毎日欠かさずにやっていた。
2年目からは、訓練用の森に自由に入っていいことになったので、週に一回はみんなと狩りに行ったし、休みにはお父さん達が町にきて行商しにきてたので会いにいったり、マリアとお買い物行ったり、レイラとご飯食べに行ったりと毎日充実していた。
私はもうすぐで15歳になる。
この養成学校に在学出来るのは、15歳まで。
15歳になると卒業試験を出題されて、卒業までに達成しないといけない。
出題内容はその生徒の実力に合わせて作られるらしく、それはそのままクエスト扱いになるらしいの。
だから、卒業生の冒険者としての最初のクエストが卒業試験という事になるってこと。
ちなみに、卒業までに試験が達成できなかった場合は仮卒業扱いらしく、それでもそこから1か月以内に達成しないと卒業取消になるみたい。
それまでに冒険者としての実力を身に付けれなけばいけないの。
だから、私もこれまで出来る事は全部やってきた。
途中、マリアから『座学も、実技も、訓練もトップって完璧すぎて怖いよ!?』とか言われてショックを受けたけど、所詮は訓練生の中でのトップ成績ってだけだし、もっと頑張らないとね。
きっと、冒険者の人たちはもっと凄いと思うの。
そうじゃないと、なぜ父さんが冒険者になれなかったのか分からないわ。
もしかして若い時は今と違って何も出来なかった可能性は否定できないけど、今のお父さんを見る限り魔物の一匹や二匹くらいは簡単に倒せそうなのに。
そうそう、いつの間にか翼が生えた小さな白蛇のケツアカトルという希少種の魔物をテイムしてたし。
不思議な杖を見つけたら契約出来たとか言ってたけど、それってどういう確率なの!?
キールに聞いたら、顔を背けて『クレス姉ちゃん、あの時の事は思い出したくないんだ…』とか言うし、一体何があったの!?
いけない、いけない。
回想なのに興奮しちゃった。
あの時からお父さんは色んな魔物も狩り出来るようになっていた。
キールも、お父さんに連れて行かれて狩りをしているみたいで、会う度に凛々しくなっててちょっと嬉しかった。
だって、最初はガリガリであんなに貧相な体つきだったのに、今ではがっしりとした男の子らしい体つきになったし、もう身長も越されてしまって、若干悔しいけど…。
お父さんも『クレスの冒険について行くなら、俺はもっと鍛えないとダメなんだ』って、あの歳なのに中年太りどころか、どこの肉体労働者!?ってくらい体が引き締まってて、嬉しいけど、娘として複雑な気分です。
そんなわけで、このままじゃ私が連れて行くどころか、私を置いてキールと二人で旅に出てしまうんじゃないかって危機感を感じているんです!!
だから、この卒業前試験では誰もが納得いく結果を出さないと…。
「やあっ!クレスはまた難しい顔して、どうしたの?」
「レイラ!おはよう。うん、卒業試験の事を考えてて」
「あー、クレスもあと一か月か~」
レイラとマリアは既に去年の冬に卒業試験に合格していた。
もちろん、二人とも無事合格。
レイラは『高速剣』のスキルが発現してすごい話題になったし、マリアは生活魔法以外にも治癒魔法と氷魔法の才能を発揮して教会とギルドで奪い合いが発生して、あのマチスさんが激怒したって町中の話題になった。
そんな二人だから、卒業試験で受けるクエストなのにかなり早く終わらせたみたい。
そんな中で私はというと、なんのスキルも発現しなかった。
魔法も相変わらず風魔法の『加速』だけ。
学校に各属性の基礎魔法の書があるんだけど、他の属性は全く覚えれなかった。
武具の扱いはなんでもある程度は上手になったし、勉強もいっぱいしたから座学で他の子には負けなかった。
でも、それだけだった。
知識があるから、急所がどこにあるか分かるし、すっごい練習したから剣でも弓でも狙ったところに確実に当てれる自信はあるから、討伐の時も効率良くは出来ると思う。
でも、自分が知らない相手に出会ったらと思うとゾッとする。
私は本当はどのくらい強くなったんだろう?
きっと、それがこの試験でハッキリするんだと思う。
だから、全力を持ってこれを達成する。
それしかないんだと思うの。
「うん、もうすぐ試験の内容が発表される。レイラはソロでオーク討伐だったよね?」
「ああ、そうだよ。難易度Eらしいけど、正直拍子抜けだったよ。でも、はぐれのオークだったみたいで一匹だけだったし、運が良かったのかもね」
「そうね。3体とか出てきたら、かなり厄介だって聞くし、一人で達成するには厳しい相手だわ」
それでも、難易度Eランクの魔物をソロで倒したという事は、Eランク以上確定になる。
駆け出しでEランクというのは、結構凄い事らしい。
「まぁ、パーティー組んでやるのが本当らしいしな!『高速剣』無かったら、怪我くらいはしてたかもしれない。…早く、クレスとパーティー組んで冒険したいよ」
「あら、私は必要ないのかしら?レイラ」
そこで、マリアも話に入ってきた。
マリアも既に試験クリアしていたのだけど、確か護衛を一緒に受けたドリスさん達と試験のクエストに臨んだはず。
「もちろん必要さ。というか、一緒にやらないの?」
「え、やるに決まってるわ!あんなどら息子の嫁になるくらいなら、冒険者として家を飛び出していくわ!」
マチスさんが聞いたら卒倒しそうな内容だけど、もしかしたらそうして結婚しないでくれた方がマチスさん的にはいいのかもしれない。
どっちにしろ、ひと悶着あるだろうけど…。
「マリアはドリスさんのパーティーと一緒に討伐したのよね、相手はなんだったの?」
「私は、パーティー討伐用のクエストを選択したのだけど、相手はゴブリン5体以上のパーティー殲滅だったわ」
このクエストも難易度Eのクエスト。
ゴブリンは単体では、魔物の中ではとても弱い部類だけど3体以上になると連携した動きをするので厄介だ。
それが5体ともなると、油断するとパーティーの一人が脱落する事などザラにあるらしい。
マリアは治癒魔法と氷魔法があるので、後衛に回り治療に専念しつつ、最後の一匹だけ氷魔法で倒したという事だった。
「クレスはどうするの?ソロで受けるの?それともパーティー?」
「そうだねぇ…。やっぱ、ソロかな。私自身でどこまで出来るのか、試したいのよ」
「クレスなら、オークくらいなら余裕だろ?万が一、何かあっても必ず試験官がいるから、そこまで気負わないで大丈夫さ」
「うん、ありがとう!私も二人に負けないように頑張るね」
「応援してるよ!」
二人から激励を貰い、それからも欠かさず毎日訓練をする。
時には二人と訓練場の森で討伐したり、ソロで魔獣の狩りをしたりしていた。
─そして試験開始当日
「これより、クレスの試験内容を発表する。クレスはソロでの試験を希望したのでクエスト対象はこれになる」
そう言うと、封緘された羊皮紙を渡される。
これは改ざん防止と、内容を他者に知らせない為だ。
すぐにクレスはその封緘を切り、中身を確認した。
『クエスト内容:ソロで活動し、ワーエイプ(難易度D)を1体討伐する事』
「…え!?」
「どうしたクレス。クエストの選抜は局長が直々に選んだものだが…、ん??ワーエイプだと?局長は正気か?訓練生に受けさせる内容じゃない!」
ワーエイプは山岳地に出没する魔物で、罠張り意識が高い魔物である。
集団で行動する事を好まず、繁殖期以外は自分の縄張りで他者を排除する性質を持っている。
知らずにその縄張りに入り込んでしまい、犠牲になった者がどれだけ多いことか…。
「クレス、事務局長に確認する。一緒に付いて来い!」
「──ですから、それで正しいですよ?」
「ですが!同期のレイラはオークだったはず。彼女と同じくらいが妥当なのでは?」
「君は、何を見ていたのかね?レイラと一緒?確かに彼女も優秀だ。…剣技だけならね」
「え?」
教官が唖然としているのをため息をつきながら、マスカーが説明を始めた。
「オークなんて、この子が初めて護衛した時に既に討伐済みなんですよ?それを今更課題にして、何の意味があるんです?レイラはこの学校に入って能力を開花させた子ですが、クレスは特待生です。どういう意味か分かりますか?」
「それだけの才能があると?」
「そうです。そして、私の見立てではもう少しで開花する。それには、この試験が妥当なのです」
「しかしっ、万が一があってはこの養成学校の意義が!」
「そのために監視官を付けるんでしょう?そんなに心配なら、私が行きましょうか?」
「局長が!?」
「あの、教官。マスカー事務局長って戦えるんですか?」
見た目は、どう見ても文官にしか見えない。
若干、目つきがキツイ以外は。
「強いも何も、マスカー局長は元B級冒険者なんだよ。俺よりもランクが上なんだよ」
ちなみに教官はCランクらしい。
それでも凄いのだけど…。
「試験は、明日実施しましょう。いいですねクレス?」
「は、はいっ!分かりました」
ギラっと睨まれて、思わず返事をしてしまう。
嫌いじゃないけど、この人は苦手かもしれない。
でも、それだけ期待されているのであれば成し遂げないとダメだよね!
それなら、頑張るしかない。
それに、本当は心のどこかでどこまでやれるかチャレンジしたいって気持ちもあったのだから…。
こうして私は、最初の討伐クエストが難易度Dというかなり無茶ぶりを受ける羽目になるのでした。