俺とクラウドは一度入った街の正門から出て、近くの森に向かった。森の中を少し進んだ所で俺は剣を抜きスキル『斬撃波』を発動し平らな平地を作り出した。
「す、すごいね! エルビス君」
俺を褒めてくれるクラウドの目が心なしかキラキラしている。
「まぁいい、俺が魔法を出すからクラウドはそれを見続けてくれ。よくわからんけど魔力の流れを見えないように練習するんだろ?」
「そうだね、じゃあ僕はエルビス君の放つ魔力を見ないように練習するから魔法を放ち続けて!」
通常状態で魔力が溢れてるのにこれ以上に魔法を使えと? 何の魔法使おう? あんまりバリエーションが無いんだよなぁ。取り敢えずファイアーボールでいいかな?
俺が魔法を発動すると、俺の体と同じくらいの大きさのドラゴンが生まれて火球を吐き出した。『ズゴーン』という音を立てて木が吹き飛びあたり一帯が燃え上がる。
「うむ、いつも通りだ。いつものノリで撃っちゃった」
俺の魔法を見てクラウド、は無言で固まっている。2年くらい前に龍魔法のコスパ問題を解決するために開発した中龍魔法だ。
正直この火力の魔法を使う意味はなかったのだが、馬車に乗っている間魔法練習ができていなかったので使わせてもらった。
ちなみにこの6年の間に俺は、聖眼というスキルを獲得した。このスキルはパッシブのスキルの効果を切ることができる。つまり魔術支配を切って普通に魔法を使える可能性があるということだ。
それでも俺みたいなやつをグレワール魔術学校が受け入れてくれる訳がないのでサリナール魔術学校へ行くことにしたのだ。
「……それどういう魔法? 周囲に漂う魔素とか魔力の量がありえないくらい多かったけど」
「いや、企業秘密かな。ごめんな? 今から消火するから少し待っててくれ」
燃え広がった火を消すために中サイズの水龍を魔法で作り出した。そしてその水龍が吐き出す水球が空中で爆発し局地的な大雨をもたらした。
もちろんその局地的大雨の真下にいた俺たちはびしょ濡れだ。
「どうだ? 魔眼はそろそろ習得できたか?」
「いやいや。そんなに早く習得できたら困らないよ、ってあれ? なんか魔力の遮断が出来るよ。なんで!? すごい!」
やはり俺の教育ブーストは優秀だな。もはや教えてすらいない、ただ魔法を見せただけなのに効果が発動するとは
「ねぇ、エルビス君魔眼の扱いはすぐに終わちゃったし、エルビス君に魔法教えてほしいな? 君が教えてくれたら僕うまくなる気がする!」
うん、その予感は正しいよ。幼なじみのシルヴィに教えたら1日で火魔法を完全に習得して俺を超えていったからなぁ。
未だに魔術支配の効果に頼らないと魔法が撃てないのに……
「そうだな。じゃあまず魔力を全身に満遍なく貼り巡らせて」
「わかった。む、難しいね。これでどう?」
クラウドの体に魔力が満ちていく。よく見ると肩の辺りに魔力が偏って集まっている。
「少し失礼」
肩を魔力を込めた人差し指で突くとバランスが崩壊してクラウドの体に満ちた魔力が弾け飛んだ。
「んっくっ! 駄目だったかもう一回やるよ!」
クラウドの体に満ちている魔力は不安定そのものだ。魔法詠唱云々以前の問題らしい。
「いやダメだ! 魔眼を発動してみろ魔力が不安定だ……それを揺らがないようにしてくれ。見えるんだから簡単だろ?」
クラウドは、しばらく苦労していたが急に魔力を安定させた。教育ブーストの影響のようだ。
「いきなり出来るようになった! どう?」
「完璧だ! じゃあも今度は体に集まった魔力を腕だけに集中させてくれ」
「今の体に満ちてる魔力を全部腕に押し込めるの?」
「そうだ。それを繰り返して魔力を即座に発動したい部位に集約できるようになったら教えてくれ。俺も魔法の練習するから」
そう言って俺は、魔法の練習を始めることにした。ファイアーボールを普通に出せるようにしよう!
「まず手に魔力を集約させる」
普段俺は魔法を自分で調整して撃っているわけではなくスキルが勝手に吸い上げるのに任せているためどれくらい魔力を込めればいいか分からない
「少し多めでいいか……ファイアーボール」
魔法を発動すると手元に1メートルを超える火球ができ上がる。火球は勝手に俺の手を離れ草原に火を付けた。あっという間に燃え広がり森も燃えそうになったタイミングで龍魔法を使って消化した。
「危なかった……魔力の調整は練習しないと駄目だな」
俺が後ろを振り向くと顎が外れそうなくらい口を開けたクラウドが魔力を集約させた状態で固まっていた。
「あ、できた? じゃあその魔力を属性魔法に変換し」
その後は言葉を発することができなかった。
なぜならクラウドが放った火球が、俺の顔の横を恐ろしい速度で擦り、背後の生えたばかりの木を爆散させたからだ。
「うひゃぁ! ご、ごめん! 魔力の込め具合がわからなくて」
そうだよな……分かる! どれくらい魔力を込めたら良いか分からない。基準値を教えてほしいよ。まぁ今教えてるのは無詠唱の魔法発動だから詠唱する分には必要のない技術だったりするんだけどね
「す、すごいね! エルビス君」
俺を褒めてくれるクラウドの目が心なしかキラキラしている。
「まぁいい、俺が魔法を出すからクラウドはそれを見続けてくれ。よくわからんけど魔力の流れを見えないように練習するんだろ?」
「そうだね、じゃあ僕はエルビス君の放つ魔力を見ないように練習するから魔法を放ち続けて!」
通常状態で魔力が溢れてるのにこれ以上に魔法を使えと? 何の魔法使おう? あんまりバリエーションが無いんだよなぁ。取り敢えずファイアーボールでいいかな?
俺が魔法を発動すると、俺の体と同じくらいの大きさのドラゴンが生まれて火球を吐き出した。『ズゴーン』という音を立てて木が吹き飛びあたり一帯が燃え上がる。
「うむ、いつも通りだ。いつものノリで撃っちゃった」
俺の魔法を見てクラウド、は無言で固まっている。2年くらい前に龍魔法のコスパ問題を解決するために開発した中龍魔法だ。
正直この火力の魔法を使う意味はなかったのだが、馬車に乗っている間魔法練習ができていなかったので使わせてもらった。
ちなみにこの6年の間に俺は、聖眼というスキルを獲得した。このスキルはパッシブのスキルの効果を切ることができる。つまり魔術支配を切って普通に魔法を使える可能性があるということだ。
それでも俺みたいなやつをグレワール魔術学校が受け入れてくれる訳がないのでサリナール魔術学校へ行くことにしたのだ。
「……それどういう魔法? 周囲に漂う魔素とか魔力の量がありえないくらい多かったけど」
「いや、企業秘密かな。ごめんな? 今から消火するから少し待っててくれ」
燃え広がった火を消すために中サイズの水龍を魔法で作り出した。そしてその水龍が吐き出す水球が空中で爆発し局地的な大雨をもたらした。
もちろんその局地的大雨の真下にいた俺たちはびしょ濡れだ。
「どうだ? 魔眼はそろそろ習得できたか?」
「いやいや。そんなに早く習得できたら困らないよ、ってあれ? なんか魔力の遮断が出来るよ。なんで!? すごい!」
やはり俺の教育ブーストは優秀だな。もはや教えてすらいない、ただ魔法を見せただけなのに効果が発動するとは
「ねぇ、エルビス君魔眼の扱いはすぐに終わちゃったし、エルビス君に魔法教えてほしいな? 君が教えてくれたら僕うまくなる気がする!」
うん、その予感は正しいよ。幼なじみのシルヴィに教えたら1日で火魔法を完全に習得して俺を超えていったからなぁ。
未だに魔術支配の効果に頼らないと魔法が撃てないのに……
「そうだな。じゃあまず魔力を全身に満遍なく貼り巡らせて」
「わかった。む、難しいね。これでどう?」
クラウドの体に魔力が満ちていく。よく見ると肩の辺りに魔力が偏って集まっている。
「少し失礼」
肩を魔力を込めた人差し指で突くとバランスが崩壊してクラウドの体に満ちた魔力が弾け飛んだ。
「んっくっ! 駄目だったかもう一回やるよ!」
クラウドの体に満ちている魔力は不安定そのものだ。魔法詠唱云々以前の問題らしい。
「いやダメだ! 魔眼を発動してみろ魔力が不安定だ……それを揺らがないようにしてくれ。見えるんだから簡単だろ?」
クラウドは、しばらく苦労していたが急に魔力を安定させた。教育ブーストの影響のようだ。
「いきなり出来るようになった! どう?」
「完璧だ! じゃあも今度は体に集まった魔力を腕だけに集中させてくれ」
「今の体に満ちてる魔力を全部腕に押し込めるの?」
「そうだ。それを繰り返して魔力を即座に発動したい部位に集約できるようになったら教えてくれ。俺も魔法の練習するから」
そう言って俺は、魔法の練習を始めることにした。ファイアーボールを普通に出せるようにしよう!
「まず手に魔力を集約させる」
普段俺は魔法を自分で調整して撃っているわけではなくスキルが勝手に吸い上げるのに任せているためどれくらい魔力を込めればいいか分からない
「少し多めでいいか……ファイアーボール」
魔法を発動すると手元に1メートルを超える火球ができ上がる。火球は勝手に俺の手を離れ草原に火を付けた。あっという間に燃え広がり森も燃えそうになったタイミングで龍魔法を使って消化した。
「危なかった……魔力の調整は練習しないと駄目だな」
俺が後ろを振り向くと顎が外れそうなくらい口を開けたクラウドが魔力を集約させた状態で固まっていた。
「あ、できた? じゃあその魔力を属性魔法に変換し」
その後は言葉を発することができなかった。
なぜならクラウドが放った火球が、俺の顔の横を恐ろしい速度で擦り、背後の生えたばかりの木を爆散させたからだ。
「うひゃぁ! ご、ごめん! 魔力の込め具合がわからなくて」
そうだよな……分かる! どれくらい魔力を込めたら良いか分からない。基準値を教えてほしいよ。まぁ今教えてるのは無詠唱の魔法発動だから詠唱する分には必要のない技術だったりするんだけどね