これって大変な事じゃないの!!
だって課長とキスをするなんて大胆もいい所だわ。
 その上きっと失礼な事ばかりやってしまったのだろう。

 記憶をたどって行くたびに恥ずかしさと申し訳なさが私を襲った。
 課長に顔向けが出来ない……。
身体中が熱くなってしまう。
 と、とにかく会社に行かなくちゃあ!!

 よく見ると着替えもせずにそのままベッドで寝てしまったらしい。
 宴会の時といい…やっぱり私は、お酒と相性がよく無いみたいだ。
 次からは、遠慮しよう。

 早く目が覚めたみたいなのでシャワーを浴び身支度を済ませた。
 朝食も食べ会社に向かうが心臓が鳴りっぱなしだ。
課長……何て思っただろう?
 酒癖の悪い私に呆れかえってしまっただろうか?
それとも……。

 会社に着いてもまだ課長は、来ていなかった。
思わずホッと胸を撫で下ろした。恥ずかしいもの。
 数分後、美奈子が出勤してきた。

「おはよう。昨日のデートどうだったの?亜季」

「えっと…とても楽しかったわよ!
記念に種まで貰えたし…」

 ドキッと心臓が高鳴った。
思い出しただけでも余計に頬が熱くなってきた。
 美奈子にどう言ったらいいか戸惑った。

「あら?何かあったの?真っ赤になって」

「えっと…それが…その…」

「おはよう」

 すると課長が出勤してきた。
ドキッとさらに大きく心臓が高鳴る。
 課長は、普通に出勤してくると自分の席に座った。
周りは、挨拶をしていた。

 ど、どうしよう。どうやって顔を合わせたらいいの…私。
 真っ赤になりながら居ると美奈子が

「亜季。あんたいつものお茶淹れなくていいの?
私がついて行ってあげるから」

「えっ?」