酔っているせいか……今日は、大胆な発言が多いと自分でも思う。
 しかしその内容にイマイチ理解が出来てなかった。

「何がです……?」

「それは、男から見たら誘ってるようにしか聞こえないぞ」

 誘ってる?私が……何で?
どうも酔っているせいか頭が回らない。
 よく分からないので首を傾げた。
すると課長は、目線を逸らし車から出ようとした。

「悪い……頭を冷やしてくる」

 えぇっ!?何で課長が車から出ようとするの?
やだ……行かないで!!
 私は、必死に腕を引っ張り止めた。

「ま、待って下さい!!
私を置いて外に出て行かないで下さい」

「あ、こら。そんなに引っ張るな!?」

 引っ張ったため衝撃で私と至近距離になってしまった。
 お互い見つめ合う。 そうすると
自然と重なり合うようにキスをしてしまった。

 これが、課長との初めてのキスだった。
私は、目をつぶりその感触を味わう。
 課長もそのまま何度もキスをしてきた。
離すと課長は、照れたように目線を逸らしてきた。

「そろそろ帰るか……夜は、冷え込む」

「……はい」

私は、小さく頷いた。
 その後。自宅まで無事に送ってもらった。
頭がぼんやりとキスの事ばかり考えてあんまり覚えていなかった。

 そして翌朝その重大さを思い出し私は、慌てる事に。

「どうしよう。私……課長とキスをしちゃった!?」