「もう……驚かさないで下さいよ」

「ふん。笑った仕返しだ」

 そう言いながら課長は、クスッと笑うと私にキスをしてくれた。
何だかいい雰囲気になった。

 甘いキスをすると課長は、背中から
浴衣の中に手を入れてきた。

「……今日は、和季もよく寝ている。
邪魔されずに済みそうだ」

 確かに最近は、いいところで和季が泣いてしまいおあずけが続いていた。
 今日は、2人の時間を十分に楽しめそうだ。

「せめて……布団で……」

「いい……ここで抱く」

そう言いながらも課長は、私をいっぱい愛してくれた。
 こうして家族の楽しい温泉旅行は、
あっという間に終わったのだった。残念。
しかし私達に新たな出来事が起きた。
 それは、何ヶ月が経ち今日は、和季を連れて車で買い物に出かけようとした時だった。

「和季~お買い物に行こうか?ブーブー乗って」

「ブーブー」

 喜びながらこちらに駆け寄ってきた。
私の運転は、ともかく車は、好きなようだ。
 和季を車のチャイルドシートに乗せる。

「よし。さぁ、行こうね」

 ニコッと微笑むと私も車に乗り込んだ。
向かった先は、デパートで課長のYシャツと和季の子供服を買った。
 帰りにケーキを買って駐車場まで戻った。