「フフッ……えぇ、とても。
さぁ、それより夕食にしましょう」
不思議そうに言う課長に私は、ニコッと笑顔で答えた。
同じように戸惑いながらも青柳さんは、
リビングの方に入り課長は、着替えるために寝室に向かった。
青柳さんは、緊張気味にソファーに座った。
しばらくすると課長が着替えて戻ってきた。
すると立ち上がろうとする。
「お待たせしました。あ、そのまま座っていて下さい」
「すみません……」
遠慮気味に言う青柳さんに私は、クスッと微笑みながら声をかけた。
「お待たせしました。
おつまみもあるので、こちらにどうぞ」
テーブルに着くと課長が
「青柳さんは、お酒とか飲めますか?
良かったらどうぞ」と青柳さんにお酌する。
「あ、すみません…。ありがとうございます!!」
コップにビールを注がれ口をつける。
何だか不思議な光景だなぁ~と眺めていた。
前なら考えられなかった光景だ。
「しかし、素敵な自宅ですね。
中も広くて立派だし……俺こういう家が好きなんですよ」
青柳さんがそんな事を言ってきた。
自宅を気に入ったようだった。
どうやら課長と感性も似ているらしい。
「俺もなんです。こういう家の方が落ち着きますからね。
買ったばかりの中古で申し訳ないんですが……」
「そんな事ないですよ!
これぐらいの立派さなら大したものです」
青柳さんは、感心した。
2人の会話を聞いていてこの2人。
もしかして気が合うんじゃないかしら?そう思えた。