「君は…思いっきりがいいな?分かったから……」
「本当ですか!?」
やや強引に承諾してもらった。
これぐらい強引にしないと課長に似て来てくれないと思ったからだ。
さすがに実感引かれたような気もするが
でも、せっかくなんだからおもてなしをしたい。
私は、嬉しくてその夜に帰宅した課長に話した。
「はぁっ?呼んだのか!?
その……青柳さんっていう人を……」
「えぇ、もちろん。あなたからもきちんとお礼を言って下さいね?
私達の恩人の方なんですから」
ニコニコしながら言った。
そうしたら大きなため息を吐かれた。
あら?どうしてため息を吐かれるのかしら?
不思議に首を傾げると課長は、
「相変わらず思いっきりがいいと言うか何と言うか……」
と何だかさらにため息混じりに青柳さんと同じ事を言ってきた。
まったく意味が分からない。
私、何か変な事を言っているのかしら……?
「分かった。で、いつ来るんだ?その……青柳さんは?」
「明後日の水曜日に来て頂けるみたいです。
住所を教えたら多分あなたと同じぐらいの
時間帯になるって言っていました」
「……そうか。なら
なるべく早く仕事を終わらせるようにしよう」
課長は、そう言ってくれた。
良かった……これで青柳さんを自宅に呼べるわ。
もう呼んでしまった後だったが課長には、きちんと許可を貰いたかった。
楽しみ。気合いを入れてご馳走を作らなくちゃあ!!
私は、のんきにそう考えていた。
するとそれを見ながら課長は、軽くため息を吐いた。
「青柳さんには申し訳がない……」