青柳さんは、そう言いまた笑みをこぼした。
何だか納得がいかなくて面白くない。
 しかし、不思議と青柳さんに居る時間は、前と違い安心が出来た。
 課長と会話をしている気分だ。
それは、きっと課長に似ていると言うのもあるが優しい人だからだろう。
 だから自然と甘えてしまうのかもしれない。

「まんま……まんま……」

 お腹が空いたのか和季がバンバンとベビーカーを叩きながら請求してきた。

「あ、いけない。ごめんねぇ~和季。
お腹空いちゃったねぇ~」

慌てながらカバンから離乳食が入った入れ物を取り出した。
 そうしたら丁度料理が運ばれた。
私は、和季に離乳食を食べさせながら自分の昼食を食べた。
 食事を済ませるとお会計は、私が全額払った。
感謝のお礼として……。

「奢らしてすまなかったな。ありがとう……ご馳走さま」

「いいえ。これぐらいしか出来なくてすみません」

 本当は、もっときちんとしたお礼が出来たらいいんだけど。
あ、そうだわ!この手があるじゃない。

「今度良かったら家に遊びに来ませんか?」

「はぁっ?」

 さすがに驚いた表情をされる。でもそうよ!
青柳さんにぜひ家に来てもらってご馳走しよう。
 それに恩人でもあるし課長にも会わせてあげたい。
課長もきっと青柳さんにお礼を言いたくて仕方がないはずだわ!!

「いや……それは、さすがに……ちょっと」

「何でですか?家は、全然構いませんし
それに主人にも会って頂きたいわ」

 きっとお互いに似ているから驚くはず。
仲良くなってくれたら嬉しいし……。
 そう思ったら、どうしても青柳さんには、来てほしいと思った。