あぁ、また元気に泣いているわね……。
お風呂に入れる時も一苦労するため課長に任せてある。
「ほら、暴れるな」
ジタバタと暴れる和季を何とか脱がせている課長。
私ならこうも上手く脱がせられない。
男の手があると非常に助かるわね。
夕食を作りがてら和季が出そうな時間帯を見計らって脱衣場に向かう。
すると和季お風呂で温まりポカポカになったせいかボーとしている。
今の内に素早く受け取ると拭き着替えさせた。
水分補給をさせているとしばらくして課長も出てきた。
私は、和季を幼児イスに座らせるとおつまみの用意をする。
あ、そうそう。課長に免許の事を話さなくちゃあ……。
そして思い切ってパンフレットを見せながら事情を話した。
「えっ?教習所に通いたい!?」
やっぱり驚いていた。
課長は、お酒を飲みながら和季に離乳食を食べさせてくれていた。
「えぇ、近所のママさん達に誘われたんです!
大きくなると送り迎えとか必要になるから一緒に通わないかって」
「だが……和季も居るだろ?」
課長は、パンフレットを見ながらそう言ってきた。
そう……そこが重要なのだ!
託児所のことも話さないと……。
「聞いた話だと一時的に預かってくれる
託児所が近くにあるらしいです。
その間だけでも預けられるみたいですし」
やっぱりダメだろうか……?
課長は、悩んでいる様子だった。眉間にシワが寄っている。
「お願いします!ちゃんと取れるように努力しますし
できるだけ迷惑をかけないようにしますから」
私は、必死に頼み込んだ。
そうしたらハァッとため息を吐いてきた。