「シャワーありがとうございました」

「どういたしまして。さぁ、座って。
今、出来たところだから」

 田所様は、笑顔でそう言ってくれた。
テーブルの方に行ってみると美味しそうな朝食が並んでいた。
 トーストにカリカリのベーコンに目玉焼きサラダとか色々ある。

「これ…田所様が作ったんですか?」

「そうだよ。独身が長いとこれぐらい出来るようになるものさ」

「すみません。いただきます!」

田所様は、コーヒーわ淹れて持ってきてくれた。
 コーヒーの入ったカップを受け取ると私は、お言葉に甘えて朝食を食べた。
 美味しい……。ベーコンもカリカリで丁度いいし。

「とても美味しいです」

「それは、良かった」

 田所様は、ニコッと微笑むとスマホを見ていた。
その姿は、スーツがよく似合っていて優雅でカッコイイ。
 社長と同じく外見が素敵なのよね。

思わず見惚れていると田所様は、私を見るなりニヤリと笑いながら
「夏希ちゃん。いいものを見せてあげようか?」と言ってきた。

 えっ……?田所様にスマホを見せてもらう。
その中身は……私の寝顔が写った写メだった。
な、何て……写真を!?

「ちょっ……田所様!?何ですか、その写メは!!」

「寝ている姿を撮ったんだ。
ちなみに、これ新堂に送っておいたから」