あぁ本当に嫌になっちゃう。
社長は、自由過ぎるし私の気持ちを考えてくれない。
そう思うと何だか腹が立ってきた。
「マスター同じ物をおかわり」
「夏希ちゃん飲み過ぎだよ?」
「いいんです……何だか飲みたい気分なんです」
何だかやけ酒が飲みたい気分だった。
私は、イライラやモヤモヤを忘れるために飲んだ。
だが、それが間違いだった。
気づくと知らない部屋のベッドで寝ているではないか。
ココは……何処?
起き上がり辺りを見渡してみる。
落ち着いていて広い部屋だった。
ガチャッとドアが開くと田所様が顔を出した。
「おや?夏希ちゃん……目が覚めた?」
「た、田所様!?」
何で、田所様がココに……?
ハッと思い慌てて自分の身体を確かめた。
上着は、脱がされていたけど服は、ちゃんと着ていた。
良かった…着ている。社長と同じ状況にはなっていないようだ。
「フフッ…心配しなくても手なんか出してないよ」
田所様に笑われてしまう。
私は、恥ずかしくなってくる。
何を勘違いしているんだ。しかも酔っぱらうなんて
「す、すみません」
「アハハッ……別にいいよ。さて
シャワー浴びておいで。ご飯にしよう」
田所様は、笑いながらそう言うと部屋から出て行った。
うぅっ……恥ずかしい。
ベロンベロンに酔っ払うだけでも恥ずかしいのに
これでは、ただの自意識過剰みたいじゃない。
しかし、このままで居る訳にはいかない。
私は、恥を承知でシャワーを浴びさせてもらった。
シャワーが浴びて着替えるとリビングの方に向かった。