友達の事を馬鹿にされたらいい気がしないだろう。
私だったら不愉快な気持ちになってしまう。
「確かにあいつは、子供っぽい所がある。
中身は、どちらかと言うと中学生って所かな?
1ついい事を教えてあげる。
あいつの高校時代のあだ名って何だと思う?」
高校時代のあだ名……?一体何かしら?
意味が分からないけど……気になる。
きっと高校時代からモテモテだろうから王子とかかしら?
似合う……初めて見た時そう思ったから。
「王子様とか……ですかね?」
それか、マイペース王子。それとも……。
「う~ん。惜しい。答えは『ドライ王子』又は『王様』だ!」
はぁっ?
『王様』は、分かるとしても『ドライ王子』!?
意味が分からないため首を傾げた。
し、信じらんない。だって今の社長とは、似ても似つかないじゃない!?
冷淡?ドライな性格?あの社長にどこが……?
「あの……人目かまわずにセクハラまがいな事をして
ちょっかいをかけてくるし。
お前のモノは、俺のモノとか言う人がですか!?」
思わず失言を連発してしまう。
すると田所様は、大爆笑する。
「アハハッ……君は、素直だねぇ~?
ストレートと言うか嘘をつかないと言うか。
新堂がやたらに君にちょっかいをかけるのか今日、意味が分かったよ!」
田所様は、クスッと納得したように笑った。
えっ?何が分かったのだろうか?
こちらは、ますます意味が分からない。
「新堂はさ……近づく女があいつの顔や財力目当てばかりだったから呆れているんだよ!
勘のいい奴だし、媚を売る奴ってろくな奴が居ないだろ?
まぁ、それを俺みたいに割り切って付き合えばいいのだけど、あいつったら
変な所で真面目と言うか理想があってさ」
田所様は、ブツブツと何か言いたそうに言ってきた。
しかし私は、まだ信じられなかった。
驚かされてばかりだ。だって……今と全然違うから