「そうなんだ?俺は、取引先のパーティーに出席していてね。
ここで会えるなんて奇遇だねぇ~」
そう言いながら田所様は、ニコッと微笑んできた。
あ、なんだか……取引先のパーティーなんだ。
でもなんて偶然だろうか。
「夏希ちゃん。今日は、一段と綺麗だねぇ~。
新堂に見せてやりたいよ!」
クスクスと笑いながらそう言われた。
綺麗って……私が?
何だか恥ずかしくなってしまう。すると田所様が思いついたように
「そうだ、お腹空かない?
堅苦しい所に行くとラーメンとか食べたくなるよな?
良かったらこれから一緒にラーメン屋に行かないか?
美味しいラーメン屋知っているからさ」
田所様は、ラーメン屋に行かないかと誘ってきた。
でも……と恵美と香奈子を見るが2人は、ニヤニヤと笑っていた。
「私達は、いいから行って来なさいよ?」
「そうそう。せっかく誘われているんだし。
私も帰らないと娘が居るから」
自分は、いいからと断ってきた。
ちょっと私を置いて行く気なの!?
私は、あわあわとやっていると田所様は、クスッと笑った。
「そうか。それは、残念だな。
じゃま、また今度ご馳走するよ。行こうか?夏希ちゃん」
「は、はい」
私は、慌てて返事した。
そして何故だか田所様と2人でラーメン屋に行く事になってしまった。
何だか不思議な組み合わせだ。
近くのラーメンに入ると注文すると美味しそうな
しょう油ラーメンが出てきた。
ズルッとラーメンをすすってみると……。
「あ、美味し~い」
なるほど。確かに勧めるだけは、あって
麺にコシがあり汁もサッパリしていて美味しい。