「○○株式会社なんて秘書と温泉旅行に行っているんだぞ?
これなんて、色々やってくれるのにさ」
そう言って見せてきたのは…いかがわしいDVD。
しかも秘書と社長シリーズだった。はぁっ?
会社に何を持って来てるのよ!?恥ずかしげもなく……。
「それとこれは、別ですよ!!
そんなのを参考にしないで下さい」
「何でさ?俺もこんな風にやって欲しいのに。
これも秘書としての義務だ!」
はぁっ?何を言ってんの!?
社長は、ムスッと頬を膨らませながら言ってきた。
何が義務だ!!
「余所は、余所。ウチは、ウチです!!」
私は、そうキッパリと言い切った。
まるで母親が子供に向かって言う台詞だ。
するとますます頬を膨らませる社長だった。
「ケチケチケチ……」
「ケチではありません。ほら仕事して下さい!仕事」
無理やり仕事をさせようとした。
子供みたいに頬を膨らませて連呼しないで下さいよ!
本当に子供みたいなんだから……。
さらに呆れていると
「だったら、せめてデートぐらいしろよ!?」と
また突然そんなことを言い出した。はぁっ?
「デート……?」
また何を言い出すんだ?この男は……。
「そう、デート。昨日は、不愉快な気持ちにさせられたから。
それを踏まえて食事でもどうだ?」
うっ………何とも耳の痛い言葉だ。
まさか、合コンのことを持ち出すなんて卑怯よ!?