「大丈夫ですよ。旦那様も一緒に入って下さっても構いませんよ!」

 渋ると看護師さんがニコッと笑顔でそう言ってくれた。
違う……旦那ではありませんから!?

「やった~中が見れる」

 すると喜びながら中に入って行くレオンだった。
否定しなさいよ……あなたの場合は!?
 何故だか旦那でもないレオンと一緒に診断を聞く事になってしまった。
 ハァッ……とため息を吐く。そして診察結果は……。

「おめでとうございます。おめでたですね」

「やったー妊娠だってよ?夏希」

「いや、あの……レオン。喜び過ぎだから」

恥ずかしくて慌てて止める。
女性の医師は、クスクスと笑われる。余計に恥ずかしい。

「フフッ……明るい旦那様ですね?」

「いえ……主人のイトコなんです……」

「あら。そうなの?旦那様だと思ったわ」

「……すみません。普通そう思いますよね……やっぱり」

 恥ずかしくなりながら平謝りだった。
そして診察が終わると会計を払い私達は、自宅に帰った。
 妊娠3ヶ月だった。
またお腹に新しい生命が宿った。何だか不思議な気分だ。

「ねぇねぇ夏希。妊娠したって事は、仕事復帰が長引くね?辞めるの?」