「マジで?えっ…俺の子?」

「関係すら持っていないのに、あなたの子な訳ないでしょ!?
社長の子に決まっているじゃない」

 呆れながら言うとチェッとした表情をするレオンだったが
そんなやり取りをしている場合ではない。

「とりあえずお昼を食べてから病院に行って来るわ。
あなたは、どうします?」

「え~俺も一緒に行きたい。家だと暇だし……」

 本当なら自宅で大人しくしてて欲しい所なんだが
大丈夫かしら?何だか不安になってきた。
 とりあえず昼食を軽く食べた後
棗をベビーカーに乗せて病院に向かうことにした。

 レオンは、婦人科に行くのは、初めてらしく
興味津々の様子だった。
 しかし、彼が一緒だと逆に目立ってしまう。
女の患者や看護師さんなどのに注目を浴びてしまっていた。

 容姿が美形な外人なので無理はないけど……。
何だかこっちが恥ずかしくなってきた。
 まぁ、社長と一緒でも同じ状況になってしまうけど

「新堂さん。新堂夏希さん」

「あ、はい」

 名前を呼ばれたため慌てて診察室に行こうとすると
「あ、俺も一緒に行く」とレオンが一緒に行きたがった。

「レオンは、悪いけど棗と一緒にココで待っててもらえますか?」

「何でさ?いいじゃん。俺も日本の診察室に興味がある」

「いや……ですが……」