アハハッと笑うレオン。そういう問題じゃない!!
 本当。社長といい…コミュニケーションとモチベーションの度合いを間違えているわよ!?
 それは、コミュニケーションではなくてセクハラって言うのよ!!

「そんなことより、もうすぐお昼なんだけど。お腹空いた~」

「今、何時ですか?」

「11時50分。ねぇ~夏希ーお腹空いた~」

レオンは、甘えたようにねだってきた。
 ただし後ろから、また抱き付きながら何度も胸を触ってくるが……。
 腹が立ったので触ってる手をつねった。
そして痛がるのを無視して家の中に入って行く。

「……夏希……酷い」

「酷くありません。今から作りますから大人しく待ってて下さい」

 キッパリと否定しつつキッチンに向かう。
どうやら私にも懐かれたようだ!
 ことあるごとに私に甘えてくるようになった。

 社長と代わり代わり抱きついたりコミュニケーションだと言いながら
セクハラまがいの事をするようになった。
 しかし、そんなある日。お昼用に料理を作っていると
何だか気持ち悪くなってきた。

「うぷっ……」

 慌ててトイレに駆け込むと吐いた。
そういえば今朝から胃がムカムカしていた。うん?ムカムカ……?

「夏希大丈夫?どこが体調でも悪いの?」

 レオンが心配そうに覗き込んできた。
そういえば、生理が最近来ていない。症状も棗を妊娠した時に似ているわ。

「……レオン。私……妊娠したかも」

「えっ?」