「お前……それが本心なのか?」
社長が尋ねるが「違う…俺は……」
レオンは、苦しそうな表情で言い返そうとしてきた。
「隠さないで。自分の気持ちを隠せばその分……誰にも伝わらない。
レオン。あなたの本心をちゃんと聞かせて」
あなたの気持ちが知りたい。じゃないとずっと誤解をされたままだ。
その姿は、親に相手してもらいがためにワガママを言う子供のように思えた。
彼は、甘えたいのだ。そしてただ自分を見て欲しくて特別になりたいだけ。
自分に自信がないからあんな表現しか出来ないのだろう。
例えで言えば彼は、世で言うかまってちゃんだと思う。
「あなたは、あなたでいいのに。
無理に自分のモノにしたって……それは、あなたのためにならないわ。
せっかく、優れた才能があるのに勿体ないわよ!」
本当にそう思った。せっかくの才能を彼は、自分で捨ててしまっているのだ!
なんて勿体ないことだろうか。
「優れた才能……?」
レオンは、目を見開き驚いた表情で聞き返してきた。
すると社長は、ため息混じりにレオンを見た。
「まぁ、それは……薄々俺も感じていた。
確かに夏希の言う通りお前は、勿体ないことをしている。
天才的な頭脳もずば抜けた容姿もお前だけのもの。
人のモノを奪うために使うのは、勿体ない」
「秀一……」
「お前の才能は、俺がよく知っている。
だからそこは、認めていたんだ。もういいだろ?
今度は、自分を幸せにする事だけ考えろ」
社長の言葉は、レオンの気持ちを大きく揺らがせた。
「そうよ……私は、好きよ?
あなたの容姿や目は、とても綺麗だもの。
きっとあなただけを愛してくれる人が現れるわ」