私は、労いの言葉をかけてあげた。
ただし、お尻を触るのは、やめてほしい。
相変わらずセクハラをしてきた。
「う~ん。出産した後のお尻もまた……格別」
「意味不明なこと言わないで下さい。
夕食温めますので先にお風呂に入って下さい。
すぐにそちらも温め直しますので」
「はいはい。棗は?もうお風呂入れたのか?」
「まだです。もう少ししたら入れようと思っていたので」
「なら、ついでにお風呂に入れてくる。
棗~パパとお風呂に入るぞ~」
そう言いながら上機嫌で息子の所に行ってしまった。
自分でパパと呼んでるし。やっぱり気のせいよね。
今は、不倫をするとは思えないもの。
それから社長が夕食を食べている間に私は、棗に母乳をあげていた。
ゴクゴクとよく飲む姿を愛おしそうに眺めていると
カシャッとシャッター音が聞こえてきた。
カシャッ……?
音をした方向を見ると社長がこちらにデジカメを向けていた。
ちょっと。何故こんな姿を撮るのよ!?
「キャッ!!何をやっているのですか?」
「いや……我が子への記念だ。気にするな」
そう言いながら社長は、何枚か写真を撮ってきた。
いやいや。気にするなと言われましても気になるつっーの!!
「消して下さい。胸が見えるではないですか!?」
「う~ん。聞こえない……」