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――瑠花が入院している病院を訪ねてから,数日が過ぎた。
その前日,彼女の母親から「娘は無事退院しました。明日からでも登校できると思います」と連絡があり,その「明日」があの日だった。……そう,彼女から衝撃の告白をされた,あの日だったのだ。
「おはようございます,木下先生!」
校舎前で,ロングヘアーを下ろした制服姿の瑠花が,元気な声で俺に挨拶した。
「森嶋,おはよ。具合はどうだ?」
「はい,今はなんとか落ち着いてます。――あの,H.R.の前に,先生にお話があるんですけど……」
俺の何気ない問いかけに答えた彼女は,次の瞬間ひどく深刻そうな表情でそう言った。
話はおそらく,病院での検査結果についてだろう。けれど,ここは他の生徒や教員も通るし話しづらいだろう。
「分かった。ここじゃ何だし,場所変えようか」
俺は気を利かせて彼女を校舎裏まで連れて行った。そこで聞かされる話が,思っていた以上に衝撃的な内容とも知らずに……。