「一輝くん……?」


「夜まで待てない。今すぐに僕のことを結菜ちゃんのやさしさで慰めて」


「一輝く……んんっ……」


 一輝くんはそう言うと、一瞬で私の口を塞いだ。
 激しい……‼
 いつもの一輝くんよりもさらに激しくて……息が……っ。
 あまりの苦しさに意識がもうろうとしそうになった私は、一輝くんの背中をやさしくポンポンとした。

 すると一輝くんの唇が私の唇から離れた。
 そして。


「苦しい?」


 そう訊いた一輝くん。

 私は意識がもうろうとしながら「うん」と頷いた。
 これでキスをするにしても一輝くんは手加減してくれるだろうと思った。
 のはずが。
 一輝くんからは意外な言葉が返ってきた。