「一輝くん」


 私は一輝くんの顔を覗き込みながら、もう一度、一輝くんの名前を呼んだ。


「…………」


 まだ黙ったままの一輝くん。


「一輝くん」


 さらにもう一度、一輝くんの名前を呼んだ。


「…………」


「一輝くん」


「…………」


「一輝くん」


「…………」