「一輝くん、今日の夜はって言うけど、春休みに入ってからは、ほぼ一緒に寝てたじゃない」


 と言うと。


「そうだけどさ」


 一輝くんは少し頬を膨らませながらそう言った。

 一輝くんの頬を膨らませた顔。
 その顔がものすごく可愛らしく感じた。


「一輝くん」


 そう思った私は、一輝くんの顔を覗き込むように見た。


「…………」


 一輝くんは黙ったまま。