「じゃあ、夜に何があるのか教えてよ」


 私は、しつこく一輝くんに訊いた。


「それは夜までのお楽しみって言ったでしょ」


「もぉ~っ、一輝くんのイジワル~っ」


 私は頬を膨らませてそう言った。


「あはは……‼」


 すると一輝くんは大笑い。


「もぉ~、何がおかしいのぉ~、一輝くん」


 私は、ますます頬を膨らませてそう言った。


「もう、ほんと可愛いな~、結菜ちゃんは」


 私が頬を膨らませれば膨らませるほど、一輝くんは私のことを『可愛い』と言って頭を撫でてきた。