そんな一輝くんと拓生くんの間に微妙な空気が流れている。

 そんな微妙な空気を感じた私は、どうしたらいいのかわからず、一輝くんと拓生くんの顔を交互に見るしかなかった。

 一輝くんと拓生くんの顔を交互に見るしかないと思いながらも、この微妙な空気をどうにかしなければとも思い、私は何か話さなければと思うのだけど、結局、何を話せばいいのかわからなかった。

 って。
 ううん、違うのかも。
 たとえ何を話しかければいいのかわかったとしても、一輝くんと拓生くんの間に存在する微妙な空気を感じてしまう限り、その中には入り込むことはできない、と思う。