「……しょうがないな……」


 拓生くんはそう言うと、木の陰に隠れている一輝くんに手招きをして私と拓生くんの方に来るように呼び寄せた。


 そして拓生くんに手招きをされた一輝くんは、私と拓生くんの方に来た。


 私と拓生くんの方に来た一輝くんは、来た瞬間に拓生くんのことをじっと見た。

 一輝くんにじっと見られている拓生くんも、一輝くんのことをじっと見た。