「寂しいけど、お風呂は僕一人で入ってくる」


 声のトーンがとても寂しそうな一輝くん。


「うん」


 一輝くんがそう言ったから、私は、ほっとした。


 そして私のことを抱きしめている一輝くんは、やさしく私から離れた。


「じゃあ……また後でね、結菜ちゃん」


 え……。


『また後でね』って……。


 それは一体……?


 あ……。

『また明日ね』っていう意味かな……。

 私はそう思って自分で納得した。


 そして一輝くんは、私の部屋から出ていった。