「……一輝くんっ……そんなこと言わないでっ……ほらっ、先にお風呂に入ってきなよっ」


 必死に一輝くんのことを説得しようとする、私。

 だけど……。


「僕は結菜ちゃんと一緒にお風呂に入りたい」


 一輝くんはそう言うと、より強く私のことを抱きしめた。


 私は、そんな一輝くんにますます困ってしまった。


「どうしたのっ? 一輝くんっ。今日の一輝くん、いつもの一輝くんと違うよっ?」


 一輝くんの言動に動揺しているからか、私は少しオロオロしたような感じの言い方になってしまった。