私は、いつものように彩月と弁当を食べている。
いつものように食べているけれど、心の中はいつもとは違った気持ちでいっぱいになっている。
いつ拓生くんに私と一輝くんのことを報告するべきなのか、そのタイミングに悩んでいる。
確かに、いつまでも悩んでいても、いつかは拓生くんに報告をしなければならないのだから、そろそろ勇気を出すしかない。
でも、拓生くんに報告をした後、拓生くんと気まずくなったり友達でいられなくなってしまうかもしれないと思うと、拓生くんに報告をする勇気がなくなってしまう。
理想……本音は、拓生くんに報告をしても、拓生くんとの友達としての関係はそのまま続いてほしい。
……でも、それはやっぱり虫が良すぎるのかな。
拓生くんに私と一輝くんのことを報告しても、拓生くんとずっと変わらずに友達のままでいたいと思うのは……。
「……ぎさん」